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商標登録コラム

色やフォントごとに商標(ロゴ)を登録する必要はありますか?

会社を新しく立ち上げて社名のロゴを作るなら、商標登録することをおすすめします。しかし、「ロゴを商標登録する」と言っても、色が決まっていない場合は白黒で登録してもよいのか、特定の色で登録すべきなのか、迷ってしまいますよね。

それに、ロゴであっても、「文字商標」として登録する方法と「ロゴタイプ」として登録する方法の2パターンあります。どちらの方法で登録をすべきなのか、また、色やフォントごとに登録する必要はあるのかどうか考えてみましょう。

「文字商標」と「ロゴタイプ」の違いとは?

「文字商標」とは、特許庁長官が指定する標準文字で登録する商標のことを言います。この標準文字で登録しておくことでもっとも広い範囲の権利を確保することができ、ネーミング自体に特徴ある場合に有効な方法です。たとえば、大河ドラマの「八重の桜」や「真田丸」も、文字商標として登録されています。

一方、「ロゴタイプ」とは、文字を図案化し装飾したものです。商標登録出願の際には、ロゴの画像データを商標見本として出願します。モノクロで登録するかカラーで登録するかについては、使用頻度の高いほうで登録したほうがよいでしょう。しかし、同一と判断できれば、モノクロもカラーと同じ商標とされるので、白黒・カラーのいずれかで登録すれば問題ありません。たとえば、「Wi-Fi」がロゴタイプとして登録されています。

湯〜トピア事件

過去に施設名の登録商標を巡って争われたケースがあります。平成27年1月、山梨県甲斐市の「ラドン健康パレス 湯~とぴあ」という施設が、静岡県函南町の「湯~トピアかんなみ」という施設に対し、使用標章が商標権を侵害しているとして訴えを起こしました。

東京地裁は、標章の「湯〜トピア」の部分が「商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与える」として、湯~トピアかんなみに損害賠償を命じました。しかし、その後湯~トピアかんなみが知財高裁に控訴したところ、知財高裁は原判決を取り消し、原告の請求を棄却したのです。この名称は「自他役務の識別能力が弱いと言うべき」で、かつ「被告標章は原告商標に類似しておらず、被告標章の使用は原告商標権の侵害には当たらない」と判断されました。

文字商標で登録しておけば広い範囲で独占権を行使できるものの、決して万能選手なわけではありません。利用の実態に即して文字商標とロゴタイプを使い分けるのがベストな方法と言えます。なお、レジストレーションマーク(〇Rのマーク)を使用されたいのであればロゴで権利化されるべきでしょう。標準文字商標で権利化し、その文字をデザイン化してレジストレーションマークを使用すると言った事例が見受けられるのですが、レジストレーションマークは登録商標を意味するため、登録商標と同一性の範囲内を逸脱している場合に使用するのは好ましくないからです。

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