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商標登録コラム

第11類:暖冷房器具、浴室ユニット、浄水装置など|商標登録の商品区分

私たちが日頃当たり前のように使っている冷蔵庫や電子レンジなどの家電製品は、商標区分上第11類に入ります。そのほか、ボイラーや浄化槽なども同じ類に属しています。

暖房用、衛生用などの家庭用及び業務用装置を含むことが、この商標区分の特徴です。原子炉や焼却炉などの大がかりな装置から、豆電球のような小さなものに至るまで多数の装置がこの区分の中に含まれています。

第11類に含まれるもの・含まれないもの

照明用や、調理用、換気用など、あらゆる用途で使われる装置が第11類に属しています。特筆すべきものとしては、空気調和装置、寝床用あんか、電気式ポットや電気式調理用具といったものがあります。意外なところでは、電気毛布、湯たんぽもこの区分です。

ただし、以下の商品は第11類には含まれないので注意しましょう。

・蒸気発生装置(機械部品)(第7類)
・電熱式の被服(第9類)

「LEDランプは第11類に入るのか」について争われた事例

LEDは最近の照明器具によく使用されているので、家電量販店などで見たことがあるという人も多いのでしょう。別名「発光ダイオード」と呼ばれることもあるLEDを使った製品を巡って、商標の区分が争われたケースがあります。

平成14年、ある企業が「LEDランプを使用した乗り物用又は家庭用の読書灯等」を指定商品として、「TRUE WHITE Hi」の文字の入った商標を出願し、翌年無事本件商標が登録されました。ところが、LEDランプは第11類の区分には属さないとして、商標登録を取り消すよう審判を申請してきた者がいたのです。

被告の言い分は以下のとおりでした。
・LEDは発光ダイオードのことであり、発光ダイオードは「電流を流すと発光する半導体素子の一種」である。
・発光ダイオードは第9類「電子応用機械器具及びその部品」中の「半導体素子」に属するので、本件商標が第11類の範疇に入るのは間違いである。

これに対し、知財高裁は、発光ダイオードが器具に組み込まれている製品であり、一方LEDランプは照明用の「最終商品」なので両者は全く性質の異なるものであることを指摘しました。また、特許庁発行の「類似商品・役務審査基準」に記載されている類別表注釈でも、第11類には電気式器具を含む一方、第9類には電子式器具は含まないと明示されています。以上のことから、知財高裁は、本件商標について商標区分上第11類での登録が妥当であり、被告の主張には理由がないとの判断を下しました。

LED製品と発光ダイオード。両者は同じものを指すように見えますが、「製品」と「その製品を構成する部品」という違いがあるため、商標区分も異なるのですね。

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